最終更新: pink_butterfly 2017年12月09日(土) 17:15:15履歴
私は、誰に問われるでもなくとつとつと語りだした。
そう、はじめは興味からでした。
いつもの講義を終え、購買でちょっと奮発して買ったアイスクリームを並々とたたえる業務用パッケージを研究室の隅にある冷凍庫に押し込んでいると、背後から声が聞こえた。
「セヤナー ウチナー オナカスイター」
はいはい、と小さく相づちを打ちつつ手際よくその直下の冷蔵庫を開けて青い深皿に載ったババロアを取り出す。
市販のベリーソース特有の無機質な雰囲気のピンクが映えた、よくあるタイプの卵色。
「ナンヤー?」
これは私の手作りで、甘くて美味しいよ、食べてみる?と言ってセヤナーにも見やすいように床に置いたドーナツ状のそれを半分に切ってセヤナーの飼料器によそう。
「コレー アマイー シアワセヤー」
よかったね、と生返事を返しながら一番近い自分のデスクへ赴き、セヤナーの生態に関する、あるウィキページをケータイのブックマークから開き、新着のあるなしを調べる。
セヤナーの未だ謎に包まれた生態は底知れず、研究のためにと幾つもの書物や文献を大枚はたいて読み漁ってもどれも似たり寄ったり、大した情報は載っていなかった。
それは生半可な意思疎通が出来るゆえに人間と同じ様にパーソナリティに抵触すまいと配慮するのかもしれないし、また通じてしまうがゆえにそれらセヤナーの持ちうる深層心理、核心に触れられないのかもしれない。
確かに、それらの意思伝達能力と言語理解力には常日頃より驚かされる、セヤナーを人に準ずるものとして扱うことも致し方ない。
生物学者としての末席を院生という名で汚すこの私も、また他大学のセヤナーを主軸とする研究室や研究者と同じく、セヤナーの生活一般に対する知識だけいたずらに身に付いてしまい、学術的な側面からはかけ離れた「セヤナー飼育係」の烙印さえ捺されかねない状況にあった。
そんな、さほど代わり映えしない研究活動の中でも活きた情報を求めんとインターネットの海をたゆたっていたときにふと見慣れぬ、そして奇態な文字列を見留めて私は目を細めた。
「セヤナーいじめ……?」
そう、世の中には本来驚嘆するべき言語能力であるはずのセヤナーを「満足な意志疎通の出来ない未熟な存在」として見なしいじめる者も、多からずもしっかりと存在していたのだ。
私はその文字列を見たとき、研究対象への庇護心や冒涜するものへの憤慨よりもまず理解し得ぬほど漠然とした、しかして狂気的な「興味」一色に彩られた。
いじめというのはつまり、人間がセヤナーに対して行う高効率のアプローチである。
当然、研究対象としての永続性を考えるなら結果としてマイナスになるのは問題である。
しかしモルモットと考えるのならこれほどまで上質な研究が存在するだろうか!
ただ、いずれの「実験結果」も外部的特徴へのアプローチ、研究結果がほとんどであり、内部構造に言及するものは少数であった。
中にはスカトロジーな端書きもあったが、その課程における物体の推移までは記述がない、そして生成りの飼いセヤナーへの直接的なアプローチはまったくとして書かれていなかった。
誰もわざわざ買ってまでして根気よく育てて潰す程の酔狂さは持ち合わせていない、元来雑食であるセヤナーを捕って食べてみようなどと考える人間はいないだろう。
この世には共食いをする個体も存在するようだが、その味覚まで推し量ることは難しいだろう。
あくまでもローコストで安全にできるいじめであり、その域を出ない。
あぁ、そういえば私のババロアが出しっぱなしだったなぁ、閉まっておかないとなぁ、などとわざとらしく言い放ち眠たげな目線でいじっていたケータイをいつものカーディガンのポケットではなくたっぷりと時間をかけてリュックのサイドポケットへ滑り込ませ、さもこれから食べに行こうかと言わんばかりに大仰に勿体をつけてデスクから立ち上がる。
研究室を眺めるかのようにゆっくりと首を回して振り向いた先には深皿と飼料器、片方が空でもう片方にはババロアが半分、だが件のセヤナーの姿が見当たらない。
もっともだ、セヤナーがバレバレの擬態をして自らが行った粗相を隠そうとしていたのだから。
新しいセヤナーはもう手配済みだから分裂試験失敗を理由に一筆書くかな、と独りごちながら、おもむろにデスクの下から先程のアイスクリームを入れていた発泡スチロールの箱を取りだし、ぎこちない手つきでドライアイスをデスクの隅で砕きながら歌いだす。
♪セヤナがね お部屋でちょこちょこかくれんぼ
どんなに上手に隠れても ピンクのリボンが見えてるよ♪
そこからの動きは流麗迅速。
まずセヤナーが擬態を解く前にドライアイスを深皿に盛りつけ冷気を叩き込む、このためには温度を急速に冷ます必要がある。
そこには「中央の空いているドーナツ型のババロア」。
「……!」
目論見の通り冷気に気付き悲鳴を発する前に凍りつくその表面、傍目には美味しく冷蔵された「不格好なピンクのソースのかかったババロア」を載せた皿ごと箱に戻し研究室を後にした。
帰路に就くまでの二十分間がこれほどワクワク出来たのは今までない、この期待と幸福感にこのまま押し潰されてしまいそうになる。
学生寮の二階角部屋、折り返した廊下に備え付けられた唯一の扉が私の居城だ。
こんな立地のせいで生活するにあたっての苦労が絶えないが、これから行う実験にはこれ以上ない恵まれたポジションとなるだろう。
静かに締めたドアをそっと鍵かけ、抱えていた箱を座卓に下ろす。
中身を確認すると、そこには未だ脱色することなく凍る「ババロア」が鎮座ましましていた。
「興味深い資料」に記述のあったババロアへの擬態が気になるあまり自作してまでお膳立てしたシチュエーション、絶対にものにしなければ。
右手にはスプーン、左手には解剖刀。
さぁ、実験を開始しよう。
まずほとんど凍っていない頭頂部をつついて固さを確かめる、ふにふにくにくにと指の腹を緩く押し返すそれはセヤナーそのもの。
ババロアと勘違い出来るほどかは判らないが柔らかいからスプーンでも充分すくえそうではある。
目がなにかを訴える様に僅かに震えたが、知らぬ存ぜぬを決める。
そしてほどよく凍りスプーンですくえる固さの側頭部をつつき、一口。
うーん、はっきりとわかるほどの甘さはない。
何をされたか判っていないところを見るに凍ってしまったところは感覚器すらも無くなってしまう様だ、あるいは擬態した自らが食べられることに気づいていない……?
疑問を吐き出す頭を余所に、口の中ではセヤナーがゆるゆるととけだし、常温に近づけば何とかわかる程度の甘さと生物特有の塩気をかもし出す。
血が出ていないことを考えると栄養の明確な運搬経路を持たず普遍的流通を行えるらしい、無脊椎動物に似ていると考え至る。
そして塩を生成することによりセヤナーが持つエネルギーを捻出する構造が植物よりも動物に近いことがわかった。
神経系で操作られる生き物ではないから全細胞をフル稼働させなければ動くことができず、ゴールデンウィーク程度の絶食でも耐性があった所見により考えられるのは、エネルギー温存のためにスピードが遅くならなければならないということだ。
さらに二口目を取ると、そこにはババロアがあった。
どうやら胃という概念はなく、倉庫のように蓄えているだけのようだ。
ここまで来るとアメーバの様だとぼんやり考えながら解剖刀でババロアと二口目を半分ずつ切り分けてすくう、美味しい。
セヤナーの中で程よい温度になったババロアとセヤナーのハーモニー。
ほろほろと解け出したセヤナーの塩気が甘さと相まってクリームチーズケーキに近い味わいさえ感じてしまう。
凍って固い時は解剖刀でシャクシャクと削ぎ取り、ババロアとあわせるとまるでみつ豆のかき氷を彷彿とさせる。
いつセヤナーが喚き散らすか内心ヒヤヒヤしたが、半分ほど食べるとセヤナーの反応が遅くなりはじめ、八割を食べる頃には反応すらなくなった。
どうやら最低限生存に必要なのは二割程度らしい、あるいは反応がなくなるなにがしかの要素に抵触したか……。
このセヤナーに関しては、少なくとも髪飾りや顔面が重要なファクターではないのだろう、とドライアイスと同化し凍りついた粘液にまみれた髪飾りを眺めつつ、その珍奇な味覚と食感につられて堪能し尽くしてしまった。
確認のために髪飾りを食べてみようと試みるも、軋むような歯触りがことのほか気色悪くゴミ箱に放った。
もしも腐らなければ木綿布のフェイクとして利用できるだろう。
翌日、研究室ではセヤナー脱走の事実に上から下へのてんてこ舞い。
当番であった私は平謝りに謝り、幸いにも昼を前に手配したセヤナーが届いたこともあってアイスクリームを振る舞うことで勘弁してもらえる運びとなった。
バニラの優しい匂いに包まれた研究室で、ふと目に留まる卵色の生き物。
「ウチモー ウチモー」
ごめんね、これはあげられないんだ、代わりにこっちをあげるね、そう言って板チョコレートを三欠け飼育器に入れながら、昨日のセヤナーに思いを馳せる。
研究結果:セヤナーはその想像以上に美味しかったです。
そう、はじめは興味からでした。
いつもの講義を終え、購買でちょっと奮発して買ったアイスクリームを並々とたたえる業務用パッケージを研究室の隅にある冷凍庫に押し込んでいると、背後から声が聞こえた。
「セヤナー ウチナー オナカスイター」
はいはい、と小さく相づちを打ちつつ手際よくその直下の冷蔵庫を開けて青い深皿に載ったババロアを取り出す。
市販のベリーソース特有の無機質な雰囲気のピンクが映えた、よくあるタイプの卵色。
「ナンヤー?」
これは私の手作りで、甘くて美味しいよ、食べてみる?と言ってセヤナーにも見やすいように床に置いたドーナツ状のそれを半分に切ってセヤナーの飼料器によそう。
「コレー アマイー シアワセヤー」
よかったね、と生返事を返しながら一番近い自分のデスクへ赴き、セヤナーの生態に関する、あるウィキページをケータイのブックマークから開き、新着のあるなしを調べる。
セヤナーの未だ謎に包まれた生態は底知れず、研究のためにと幾つもの書物や文献を大枚はたいて読み漁ってもどれも似たり寄ったり、大した情報は載っていなかった。
それは生半可な意思疎通が出来るゆえに人間と同じ様にパーソナリティに抵触すまいと配慮するのかもしれないし、また通じてしまうがゆえにそれらセヤナーの持ちうる深層心理、核心に触れられないのかもしれない。
確かに、それらの意思伝達能力と言語理解力には常日頃より驚かされる、セヤナーを人に準ずるものとして扱うことも致し方ない。
生物学者としての末席を院生という名で汚すこの私も、また他大学のセヤナーを主軸とする研究室や研究者と同じく、セヤナーの生活一般に対する知識だけいたずらに身に付いてしまい、学術的な側面からはかけ離れた「セヤナー飼育係」の烙印さえ捺されかねない状況にあった。
そんな、さほど代わり映えしない研究活動の中でも活きた情報を求めんとインターネットの海をたゆたっていたときにふと見慣れぬ、そして奇態な文字列を見留めて私は目を細めた。
「セヤナーいじめ……?」
そう、世の中には本来驚嘆するべき言語能力であるはずのセヤナーを「満足な意志疎通の出来ない未熟な存在」として見なしいじめる者も、多からずもしっかりと存在していたのだ。
私はその文字列を見たとき、研究対象への庇護心や冒涜するものへの憤慨よりもまず理解し得ぬほど漠然とした、しかして狂気的な「興味」一色に彩られた。
いじめというのはつまり、人間がセヤナーに対して行う高効率のアプローチである。
当然、研究対象としての永続性を考えるなら結果としてマイナスになるのは問題である。
しかしモルモットと考えるのならこれほどまで上質な研究が存在するだろうか!
ただ、いずれの「実験結果」も外部的特徴へのアプローチ、研究結果がほとんどであり、内部構造に言及するものは少数であった。
中にはスカトロジーな端書きもあったが、その課程における物体の推移までは記述がない、そして生成りの飼いセヤナーへの直接的なアプローチはまったくとして書かれていなかった。
誰もわざわざ買ってまでして根気よく育てて潰す程の酔狂さは持ち合わせていない、元来雑食であるセヤナーを捕って食べてみようなどと考える人間はいないだろう。
この世には共食いをする個体も存在するようだが、その味覚まで推し量ることは難しいだろう。
あくまでもローコストで安全にできるいじめであり、その域を出ない。
あぁ、そういえば私のババロアが出しっぱなしだったなぁ、閉まっておかないとなぁ、などとわざとらしく言い放ち眠たげな目線でいじっていたケータイをいつものカーディガンのポケットではなくたっぷりと時間をかけてリュックのサイドポケットへ滑り込ませ、さもこれから食べに行こうかと言わんばかりに大仰に勿体をつけてデスクから立ち上がる。
研究室を眺めるかのようにゆっくりと首を回して振り向いた先には深皿と飼料器、片方が空でもう片方にはババロアが半分、だが件のセヤナーの姿が見当たらない。
もっともだ、セヤナーがバレバレの擬態をして自らが行った粗相を隠そうとしていたのだから。
新しいセヤナーはもう手配済みだから分裂試験失敗を理由に一筆書くかな、と独りごちながら、おもむろにデスクの下から先程のアイスクリームを入れていた発泡スチロールの箱を取りだし、ぎこちない手つきでドライアイスをデスクの隅で砕きながら歌いだす。
♪セヤナがね お部屋でちょこちょこかくれんぼ
どんなに上手に隠れても ピンクのリボンが見えてるよ♪
そこからの動きは流麗迅速。
まずセヤナーが擬態を解く前にドライアイスを深皿に盛りつけ冷気を叩き込む、このためには温度を急速に冷ます必要がある。
そこには「中央の空いているドーナツ型のババロア」。
「……!」
目論見の通り冷気に気付き悲鳴を発する前に凍りつくその表面、傍目には美味しく冷蔵された「不格好なピンクのソースのかかったババロア」を載せた皿ごと箱に戻し研究室を後にした。
帰路に就くまでの二十分間がこれほどワクワク出来たのは今までない、この期待と幸福感にこのまま押し潰されてしまいそうになる。
学生寮の二階角部屋、折り返した廊下に備え付けられた唯一の扉が私の居城だ。
こんな立地のせいで生活するにあたっての苦労が絶えないが、これから行う実験にはこれ以上ない恵まれたポジションとなるだろう。
静かに締めたドアをそっと鍵かけ、抱えていた箱を座卓に下ろす。
中身を確認すると、そこには未だ脱色することなく凍る「ババロア」が鎮座ましましていた。
「興味深い資料」に記述のあったババロアへの擬態が気になるあまり自作してまでお膳立てしたシチュエーション、絶対にものにしなければ。
右手にはスプーン、左手には解剖刀。
さぁ、実験を開始しよう。
まずほとんど凍っていない頭頂部をつついて固さを確かめる、ふにふにくにくにと指の腹を緩く押し返すそれはセヤナーそのもの。
ババロアと勘違い出来るほどかは判らないが柔らかいからスプーンでも充分すくえそうではある。
目がなにかを訴える様に僅かに震えたが、知らぬ存ぜぬを決める。
そしてほどよく凍りスプーンですくえる固さの側頭部をつつき、一口。
うーん、はっきりとわかるほどの甘さはない。
何をされたか判っていないところを見るに凍ってしまったところは感覚器すらも無くなってしまう様だ、あるいは擬態した自らが食べられることに気づいていない……?
疑問を吐き出す頭を余所に、口の中ではセヤナーがゆるゆるととけだし、常温に近づけば何とかわかる程度の甘さと生物特有の塩気をかもし出す。
血が出ていないことを考えると栄養の明確な運搬経路を持たず普遍的流通を行えるらしい、無脊椎動物に似ていると考え至る。
そして塩を生成することによりセヤナーが持つエネルギーを捻出する構造が植物よりも動物に近いことがわかった。
神経系で操作られる生き物ではないから全細胞をフル稼働させなければ動くことができず、ゴールデンウィーク程度の絶食でも耐性があった所見により考えられるのは、エネルギー温存のためにスピードが遅くならなければならないということだ。
さらに二口目を取ると、そこにはババロアがあった。
どうやら胃という概念はなく、倉庫のように蓄えているだけのようだ。
ここまで来るとアメーバの様だとぼんやり考えながら解剖刀でババロアと二口目を半分ずつ切り分けてすくう、美味しい。
セヤナーの中で程よい温度になったババロアとセヤナーのハーモニー。
ほろほろと解け出したセヤナーの塩気が甘さと相まってクリームチーズケーキに近い味わいさえ感じてしまう。
凍って固い時は解剖刀でシャクシャクと削ぎ取り、ババロアとあわせるとまるでみつ豆のかき氷を彷彿とさせる。
いつセヤナーが喚き散らすか内心ヒヤヒヤしたが、半分ほど食べるとセヤナーの反応が遅くなりはじめ、八割を食べる頃には反応すらなくなった。
どうやら最低限生存に必要なのは二割程度らしい、あるいは反応がなくなるなにがしかの要素に抵触したか……。
このセヤナーに関しては、少なくとも髪飾りや顔面が重要なファクターではないのだろう、とドライアイスと同化し凍りついた粘液にまみれた髪飾りを眺めつつ、その珍奇な味覚と食感につられて堪能し尽くしてしまった。
確認のために髪飾りを食べてみようと試みるも、軋むような歯触りがことのほか気色悪くゴミ箱に放った。
もしも腐らなければ木綿布のフェイクとして利用できるだろう。
翌日、研究室ではセヤナー脱走の事実に上から下へのてんてこ舞い。
当番であった私は平謝りに謝り、幸いにも昼を前に手配したセヤナーが届いたこともあってアイスクリームを振る舞うことで勘弁してもらえる運びとなった。
バニラの優しい匂いに包まれた研究室で、ふと目に留まる卵色の生き物。
「ウチモー ウチモー」
ごめんね、これはあげられないんだ、代わりにこっちをあげるね、そう言って板チョコレートを三欠け飼育器に入れながら、昨日のセヤナーに思いを馳せる。
研究結果:セヤナーはその想像以上に美味しかったです。
このページへのコメント
はえ〜すっごい書き込み量^〜読み応えめっちゃあったゾまさかヒトがセヤナーを食べるとはな〜中々見かけないから新鮮で面白かったゾ!
あまりにも話を膨らませるあまり自分でもどこがどれだけ書いたかわからなくなってしまいました。
一通り誤字脱字を修正しました、また見つかった場合は都度修正します。